アントネッリ、メルセデスのチームオーダー方針を明かす
前戦バルセロナGPで繰り広げられた、メルセデスのジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリによる激しいチーム内バトル。その攻防はレース結果だけでなく、チーム全体の戦略にも影響を与える出来事となった。
2台が争いの中でタイムを失ったことを受け、チーム代表のトト・ヴォルフ氏はレース後、ドライバー同士の戦い方について見直しを行う方針を示していた。そして今週末のオーストリアGPを前に、現在ドライバーズランキング首位に立つアントネッリが、チーム内で共有された新たな運用ルールの内容を明かした。
バルセロナで浮き彫りになった課題
前戦バルセロナGPは、メルセデスの2人にとって対照的なレースとなった。
ラッセルは、フェラーリ移籍後初勝利を挙げたルイス・ハミルトンに続く2位でフィニッシュ。一方のアントネッリは、力強い追い上げを見せながらも、終盤にトラックリミット違反による5秒ペナルティとバッテリートラブルに見舞われ、大きく順位を落とす結果となった。
ただ、チームが重視したのは最終結果だけではなかった。
レース中、2人が互いに競り合うことでラップタイムを失い、結果として前方への攻撃や後方への防御に影響が出たことを受け、ヴォルフ氏はレース直後からチーム内で議論を進める考えを示していた。
「勝利が懸かっている局面、あるいはバトルのせいで勝利を逃すリスクがある局面で、ペースの異なる2人をどう管理すべきか話し合う」
その約束は、オーストリアに到着する前に実行に移された。
ヴォルフ代表が明確化した“介入の条件”
アントネッリはオーストリアGPのパドックで、レース後にチーム全体で話し合いが行われたことを明かした。
「バルセロナの件について全員で話し合った。トトからの指示はとても明確だった」
そのうえで、今後のチームオーダー運用について次のように説明した。
「もし再びバルセロナのような状況になり、なおかつ背後から他チームのプレッシャーを受けている場合は、チームオーダーが発動される。特に、どちらか一方が明らかに速いペースを持っているなら、後ろのドライバーは引き下がらなければならない」
しかし、すべてのチーム内争いが制限されるわけではない。アントネッリは、ライバル勢からのプレッシャーがない場合は、これまで通り自由なレースが認められると語った。
「他チームからの脅威がなく、純粋にメルセデス同士の戦いであるならば、カナダGPの時のように今後も自由に戦うことが許されているんだ」
【関連記事】
