角田、リザーブとしての新たな視点「後悔はない」
角田裕毅が日本GPの金曜日、メディア向けのセッションで今季、リザーブドライバーとして過ごす中での率直な思いを語った。レギュラーとしてレースに出場しないシーズンは初めてとなるが、その決断は自らの意思によるものだったという。
「別にレースできないわけではない。しようと思えばできたけど、あえてしないことを選んだ。あえてF1を選んだ」と語り、「後悔もないし前向き」と強調する。
一方で、マシンに乗れない状況については正直な葛藤も明かす。「スクリーン越しに見ていると、運転できないフラストレーションはある。でもそのおかげで、自分がどれだけF1に思いがあるか知ることができた」と語り、改めて自身の原点を見つめ直している。
新レギュレーションへの適応「違うスポーツのよう」

今季のF1はエネルギーマネジメントの重要性が大きく増しており、多くのドライバーが適応に苦しんでいる。角田もシミュレーターでの感触についてこう語る。
「エネルギーの影響が大きいので、コーナーでいかに回生できるかが重要になる。コーナーが遅くてもストレートが速くなるので、タイム差がつきにくい印象がある」
さらに鈴鹿のセクター1を例に挙げ、「今まではアクセルを抜き切らずに走れたけど、今はストレートを考えると抜いた方がいい。違う走り方というか、違うカテゴリーになった感覚」と、ドライビングの本質的な変化を指摘した。
「“攻める”という感覚も変わってきている。どれだけ効率よく走れるかが重要で、エンジニアとの会話もより大事になる」と語り、従来の限界走行とは異なるアプローチが求められていることを明かす。
リザーブとしての役割と日常

現在の役割については、「リザーブにも2種類ある」と説明。自身はレースに帯同し、現場でのフィードバックや助言を行う立場だという。
「シミュレーターもやりたい日にできるし、やらされているわけではない。セットアップもやることはあるけど、エンジニアのためだけではない。自分のためにもなる。今までのように完璧を求めてセットアップするのではなく、いろんな方向性を試すようになった」
トレーニングも継続しており、常にレース復帰に備えている。
実戦復帰への準備は万全
今季中の実車走行については「TPC(旧車テスト)はまだわからないが、ヨーロッパでF2やF3のマシンに乗る予定」と明かす。ただし、レースではないと語り、さらに現時点でF1マシンでの走行予定は未定だ。
それでも準備は整っている。「ある程度、調整はしている。乗るしかないし、イメージはできている」と語り、急なチャンスにも対応できる状態を維持している。ヘルメットなどの装備も常にチームによって用意されており、いつでも出走可能な体制だ。
変わらぬF1への想い

マシンやレギュレーションが変わる中でも、F1への気持ちは揺らいでいない。
「まだ実際に走っていないので評価はできないが、F1が好きという気持ちは変わらない。車がどうこうではない」
現在の立場についても「まだ実感は湧ききれていない」としつつ、「FP1やFP3をスクリーンで見ていると感じる」と語る。
ファンへ「必ず戻る」

最後に、多くのファンに向けてメッセージを送った。
「今年、皆さんの前で走れないのは残念ですが、来年、もしくは今年のどこかで戻って来られるように最大限頑張る。まずは一観客として、皆さんと同じようにレースを楽しみたい」
悔しさと前向きな覚悟。その両方を抱えながら、角田裕毅は次のチャンスに備えている。
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