2024年F1イギリスGP日曜日:ハミルトンが母国で優勝
メルセデスのルイス・ハミルトンがイギリスGPで表彰台のてっぺんに返り咲き、シルバーストーンでの自身9回目の優勝という新記録を樹立した。変化する難しいコンディションの中、ハミルトンの巧みな走りはファンを魅了し、一方でVisa Cash App RBの角田裕毅はチームに貴重な1ポイントをもたらした。
イギリスのファンは、ドイツで開催されているUEFA EURO2024準々決勝でのイングランドのスイス戦勝利と土曜日のイギリス人ドライバーによる歴史的な予選トップ3独占に歓喜した。日曜日はシルバーストーンで別のヒーローが誕生するのではないかと予感がする週末となり、頻繁に降る雨と寒い気温という典型的なイギリスの天候条件にもかかわらず、ファンは熱狂を隠さなかった。
このイベントには多くの地元や海外のセレブリティが集まった。F1の大ファンであり、常連観戦者であるマイケル・ダグラスと妻のキャサリン=ゼタ・ジョーンズは、俳優のジェフリー・ライトとともにアストンマーティンにホストされた。エミリア・クラークはフェラーリのゲストとして、シャルル・ルクレールとガレージを見学した。メルセデスのゲストであるスーパーモデルで女優のカーラ・デルヴィーニュは、イギリスの人気コメディシリーズ「テッド・ラッソ」で実業家レベッカ・ウェルトンを演じたことで知られている、ハンナ・ワディンガムと楽しい時間を共有していた。イギリスのコメディアンで俳優のローワン・アトキンソンもメルセデスのゲストだった。女優のキャスリン・ニュートンは日本のファンに笑顔を向けてくれた。
スターたち、インフルエンサーたち、そして多くのVIPゲストたちは幸運にも、太陽が一瞬だけ顔を出す中、レース前にグリッドを歩いていた。F1ドライバーたちは1周目から一流のレースと頻繁な戦略調整のスペクタクルを繰り広げた。
イギリスGPレースレポート
シルバーストーンの難しい混合コンディションの中、ハミルトンは雨と重要なタイヤ選択を巧みに操り、マックス・フェルスタッペンの終盤の追い上げをかわして104回目のF1勝利と2021年サウジアラビアグランプリ以来の勝利を手にした。感動したハミルトンは、チーム、メルセデス、そしてファンに感謝の意を表し、この偉業達成を助けた絶え間ない努力とサポートを強調した。
レースはジョージ・ラッセルがポールポジションからいいスタートを切り、ハミルトンとフェルスタッペンがそれに続いた。雨が迫る中、先頭グループは慎重にタイヤをマネジメントし、ラッセルは最初リードを維持した。しかし、コンディションが悪化するにつれ、ハミルトンがラッセルを抜き、その後ラッセルはランド・ノリスとオスカー・ピアストリに抜かれた。
戦略的なピットストップが重要な役割を果たし、数人のドライバーがインターミディエイトタイヤに切り替えた。変化するコンディションとタイヤ選択により、フェルスタッペンとサインツが順位を上げた。トラックが乾き始めると、スリックタイヤへの切り替えが促された。ハミルトンはノリスのピットストップの遅れの後にリードを取り戻し、フェルスタッペンの終盤の追い上げにもかかわらず、勝利を手にした。ノリスが3位、ピアストリ、カルロス・サインツ、ニコ・ヒュルケンベルグが続き、ランス・ストロール、フェルナンド・アロンソ、アレックス・アルボン、角田がトップ10を完成させた。
VCARBの角田裕毅は13番手からレースをスタートし、2台のウィリアムズを抜いて11番手まで順位を上げた。10位のアロンソに果敢に挑んでいたが、ミディアムタイヤで苦戦し始め、毎周タイムを失っていった。しかし、雨が降り始めると巻き返し、チームメイトのアロンソに抜かれたストロールに追いついた。角田のマシンは低グリップの濡れたコンディションでより良く機能しているように見えた。
天候の変化に伴い、最初のピットストップの波が始まった。驚くべきことに、チームメイトのダニエル・リカルドが最初にインターミディエイトタイヤに交換するためにピットインした。1周後に角田もそれに続いたが、遅くピットインしたことで大幅なタイムを失ってしまった。だが幸い、順位は失わなかった。アロンソやアルボンなど、彼の直接のライバルも同様の課題に直面していた。
継続的に変化する天候の中、リカルドはレースの最終スティントで再び角田よりも早くソフトタイヤに切り替えた。角田は1周遅れでピットイン。しかし、このタイヤ選択は両ドライバー、特に角田にとって最適ではなかった。最後の10周で、9位を走行していた角田はタイヤで苦戦し始め、アルボンに対して毎周タイムを失っていった。最終的に、アルボンは角田をオーバーテイクすることに成功し、角田は9位から10位に落ちた。
角田裕毅のコメント
「ポイントを獲得できて素直に嬉しい。今回はポイント獲得が期待できるようなレースではなかった中で、このような結果を得られたのは、すごく嬉しいし、これからの自信に繋がったよ」
「雨でのペースが良かったことに助けられた。それが今回ポイントに届いた1番の要因だと思う。今シーズンは今まで、雨に救われることはなかったんだけど、今回は逆にそれが要因になったみたいだ」
「こういうときはだいたいドライバーの判断になることが多いんだけど、雨が止まるっていうことだったから、走り続けたんだ。でも止まらなかったから、ピットに入るしかないかなと思った。ドライタイヤに変えるタイミングとしては、ベストとしてはきっと1周前だったかな。そこはまぁ普通だ」
「全体的にクルマのパフォーマンスは足りていなかった。アレックス(アルボン)に抜かれてしまったんだけど、やっぱり完全ドライだときつかった」
「今回のレースはいい自信になった。今後に目を向け、前進したい。次戦のハンガリーGPに向けて、この数週間で学んだことを活かすのが楽しみだ。ハンガリーは高速と低速のセクションが混在しているから、うまくいけば僕たちの強みを活かしてトップ10で戦えることを願っている」
角田裕毅は今週末1ポイントを獲得したが、日本人チーム代表の小松礼雄率いる直接のライバルのハースが、コンストラクターズランキングでVCARBに追いついてきている。ヒュルケンベルグが6位でフィニッシュしたことで、ハースは現在、コンストラクターズランキングで6位のVisa Cash App RBチームの31ポイントに対して27ポイントを獲得している。
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