【オーストリアGP予選】ラッセル、黄旗スルー疑惑のポールに無実を主張も、フェラーリによる抗議の影
気温33.2℃、路面温度52.4℃のなかで行われた第8戦オーストリアGPの予選は、チェッカーが振られた後もなお、誰が正式なポールシッターなのか分からないという異例の事態に陥った。
Q3最終盤、暫定トップだったルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールのフェラーリ勢を、最後にコントロールラインを通過したジョージ・ラッセルが1分06秒113のタイムで逆転。画面上にはラッセルが自身通算11回目、オーストラリア、カナダ、スペインに続く今季4度目となるポールポジションを獲得したと表示された。

しかし、その直前にマックス・フェルスタッペンがターン9で大クラッシュを喫しており、現場にはダブルイエロー(黄色旗2本)が振られていた。選手権リーダーのキミ・アントネッリをはじめ、後続のドライバーたちがアタックを中止・減速するなかで記録されたラッセルの最速タイムに対し、パドックは騒然となった。
FIAのシステムが「矛盾する通知」を同時発信。パドックは一時パニックに
レースコントロールの動きは完全に迷走した。
- 最初の通知: ラッセルの「黄旗区間における違反容疑」について調査を開始。
- 2度目の通知: 即座に「これ以上の詳細な調査は不要(お咎めなし)」とされ、ラッセルのポールが確定したかのように見えた。
- 3度目の通知: その直後、公式モニターに「ダブルイエローが提示されていたため、ラッセルのラップタイムは抹消された」という正反対のメッセージが流れる。
本稿を執筆している現段階でもメディアセンター内は混乱に包まれており、2番手ルクレール、3番手ハミルトンでフロントローに並ぶはずのフェラーリ陣営が、スチュワードに対して「裁定の再審査」を求める正式な抗議を提出するのではないかという観測が急速に強まっている。
ラッセル「僕は何も間違っていない。完全にルール通りだ」

疑惑の渦中にいるラッセルは、パドックでの取材に対し、テレメトリーデータを引き合いに出しながら自身の正当性を強く主張した。
「ポールポジションが獲れて最高の気分だし、あのラップ自体も本当に素晴らしい出来だった。
クラッシュの現場に差し掛かる前、黄色旗が見えた瞬間に僕はすぐにアクセルを緩めたんだ。いつもより100メートルも手前で減速を開始している。1回目のアタックの時よりもその時点で遥かにデルタタイムがあったから、減速してもトップタイムを維持できたんだよ。僕は何も間違ったことはしていない。
コース上にはダブルではなく1本の黄色旗しか見えなかったし、マックスのクラッシュした車両自体、僕の視界には入っていなかった。僕の感覚としては、レギュレーションに適合するのに十分なレベルでスピードを落としていたよ」
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