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バスール代表、ルクレール復活にも浮かれず。メディアの“乱高下する評価”を完全拒絶

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fred vasseur ferrari British GP

伝統のシルバーストンで、フェラーリは最高の週末を過ごした。シャルル・ルクレールが2024年のオースティンGP以来となる待望の通算9勝目を挙げ、チームメイトのルイス・ハミルトンが3位でチェッカー。フェラーリは、直近の3グランプリで実に2勝を積み上げたことになる。

コンストラクターズランキングで宿敵メルセデスの背中を確実に削り取っているフェラーリだが、歓喜に沸くピットウォールで、58歳のフランス人指揮官フレデリック・バスール代表だけは終始、冷静だった。

レース後、メディアから「いよいよ世界選手権のタイトル獲得が見えてきたか」と問われたバスール代表は、毅然とした態度でこう言い放った。

「いまは世界タイトルの話なんて、しない方が賢明だ。 シルバーストンでの成功を噛み締めたら、すぐに次のベルギーに向けて仕事に取りかかる。我々はただ、目の前のレースを一つずつ実直にこなしていくだけだ」

ルクレールへの絶大な信頼-「批判されても、我々は彼を信じていた」

バスール代表は、ここ数週間リザルトが出ずにメディアやファンからの風当たりが強まっていたエース、ルクレールの復活を誰よりも喜んだ。

「何よりもシャルル(ルクレール)のために本当に嬉しく思っている。ここ最近、彼は多くの批判を浴びていた。だが、チームが100%彼の後ろ盾になっていることを彼は分かっていたし、我々の側も、彼が常にすべてを捧げて走り続けてくれると確信していた。

我々はシャルルに巨大な信頼を寄せている。だからこそ、彼が再び表彰台の最上段に登る姿を見ることができて、これ以上ないほど幸せだよ」

純粋なスピード分析-もしアントネッリが健在なら「タフな泥仕合だった」

一方で、バスール代表は今回の勝利がライバルの自滅に助けられた側面があることも、技術的な視点から冷静に認めている。

「今回のフェラーリのレースペースについて言えば、ジョージ(ラッセル)よりは確実に競争力があった。しかし、キミ(アントネッリ)は我々よりもさらに速かったように見える。

実際、彼がピットストップを終えてコースに戻ってきたときのラップタイムは驚異的に速かった。もし彼にトラブルが起きず、あのまま健在だったなら、レース終盤のルクレールにとっては極めてタフな勝利への戦いになっていただろう。

だが、アントネッリにはあのサスペンショントラブルという不運があった。我々は、手元に転がってきたこの結果をそのまま、ありがたく受け取るだけさ」

狂騒への警告:「1レースで天国、1レースで地獄。その評価には乗らない」

バスール代表が最も嫌うのは、メディアがグランプリごとのリザルトによって「タイトル争いに復帰した」「フェラーリは終わった」と、極端な結論を急ぎたがることだ。

「バルセロナでルイス(ハミルトン)が勝った後、周囲からは『ああ、フェラーリがタイトルレースに戻ってきたぞ!』という声をたくさん耳にした。そのとき、僕は『いや、まだそんな位置にはいない』と言ったんだ。

ところが、その翌週のオーストリアGPが終わると、今度は『フェラーリは完全に迷走した』と言われた。だから僕は再び『ノー』と答えた。なぜなら、僕たちは少なくともフロントローにマシンを並べていたからね。

僕は自分のアプローチを一切変えるつもりはない。1レースや2レースの良い結果、あるいは悪い結果の後に、すぐさま感情的な結論を引き出そうとは絶対にしない。

僕の仕事は、ただただフェラーリをより良くするために、より多くの開発と改善を積み重ねることに集中するだけだ。メディアやファンがタイトルの話をしたいなら、いくらでもすればいい。だが、僕の口からその言葉が出ることはない」

ハミルトンが「メルセデスの自滅を待つ」という冷徹なプランを掲げ、ラッセルが「マシンの挙動が分からない」と自省するなか、フェラーリのボスが示したこの“地に足のついた”姿勢こそが、マロネロに今もっとも必要な安定感をもたらしている。伝統の高速サーキット連戦となる次戦スパを前に、フェラーリの「一戦必勝」の構えは、崩れる気配がない。

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