【シガスポーツ独占インタビュー!】アルファロメオ、ブラビ代表との対談全容 

Alessandro Alunni Bravi

モナコGPにて、私たちはアルファロメオのアレッサンドロ・アルニ・ブラビ代表と対談をする機会に恵まれた。モータースポーツに対する幼少期からの情熱、弁護士としての経歴が今の仕事にどう生きているか、アウディ2026年に向けた変動期の中でのチーム代表としての責任などについて話を聞いた。それではインタビュー全容を紹介する。

Q. 自身の生活は今年の1月からどの様に変わりましたか?

「そんなに変わってないです、今までもずっとF1の世界で働いてきましたから。より世界中を飛び回るようになったのは事実ですが。(笑)」

Q. ヒンウィルに引っ越さなくてはいけなかったのでしょうか?

「今はヒンウィル、ザウバーのファクトリー付近に住んでいます。近くにいるということ、そしてできる限りファクトリーで時間を過ごすことは私にとって大切なので。」

Q. F1の世界と最初に出会ったのはいつでしたか?

「1981年。父に連れられて行ったイモラGPです。その当時はF1のワールドチャンピオンシップではありませんでしたが。パトレーゼがアクアミネラリコーナーでクラッシュした年だったのを覚えています。それがF1との初めての出会いですね。」

Shiga Sports Japanのインタビューに答えるアルファロメオF1ブラビ代表
Shiga Sports Japanのインタビューに答えるアルファロメオF1ブラビ代表

Q.モータースポーツへの参入のきっかけは?

「私はレースサーキット近くに位置するボローニャという小さい村で育ちました。まだ私が大学生だった1999年、『オートスポーツ』というイタリアの雑誌で、ジャーナリストとしてアルバイトをする機会に恵まれたのです。」

「これがモータースポーツ界への最初の入り口でした。この仕事に対して感じていた情熱と、弁護士としてのキャリアを繋げることはできないかと考えたのです。そして始めたのが、チームやドライバーを法的相談を通して支えることでした。」

Q. 弁護士として確立したキャリアをお持ちですが、ザウバーのチームに入ったのはいつ頃でしたか?

「2017年にジェネラルカウンセル、また幹部役員として参加しました。現在のF1はとても複雑な世界で、様々なスキルが求められます。エンジニアやマネージャーだけでなく、法律顧問などもです。弁護士としての経験は、特にFIAとのコミュニケーションやチームの管理などの分野で役立っていると思います。」

Q. ザウバーチームの最も大きな財産はなんでしょうか?

「私たちザウバーは過去になされた投資のおかげで、力強い伝統と基盤を持っています。最初はBMV、そして現在はアルファロメオ/フェラーリとの時代です。一対一スケールで操作できるウィンドトンネル(風洞)は私たちの誇りです。ザウバーは、F1で強い競争力を発揮するための財産と施設を所持しています。」

Q. 現在のドライバーについてどう感じていますか?

「良いラインアップだと思います。様々な才能と経験が混ざり合っていますから。ボッタスはF1レースで何度も勝利を収めていて、彼の経験はチームのエンジニアリング面でとても役立っていると思います。メルセデスで得た彼の知識はエンジニアたちにとっても有益な情報ですね。」

「そしてもちろん忘れてはいけないのが、昨年バーレーンにて、グアンユーが初めてポイントを獲得したことです。彼は本当に才能がある。シーズン後半で彼の成長を目の当たりにしました。今ではボッタスと互角で戦えるパフォーマンスを見せています。彼らは本当によくお互いを高め合っていますよ。」

Q. ヒンウィルでの日常はいかがですか?

「前の職場ではいつも夜遅く、10時以降までは必ずオフィスに残って、人がいない静かな環境で仕事を終わらせていました。今とでは全く違います。まるで家族のようなザウバーのスタッフ達とは、グループで一緒に仕事をする方が捗りますね。」

チーム代表として世界各地を回るアレッサンドロ・アルニ・ブラビ
チーム代表として世界各地を回るアレッサンドロ・アルニ・ブラビ

Q. テクニカルチームとの仕事は、トラックでの方がやりやすいですか?

「スケジュールが詰まっているチームとトラックで働くのは必要不可欠です。また同時に終わらせなくてはいけないこともたくさんあるので。トラックでの仕事は私にとってとても大切なパートです。ヒンウィルのファクトリーで作り上げたものが本当の意味で完成する場所ですからね。ドライバー、エンジニア、そして他のチームメンバー全員が、タイトなスケジュールの中で一つにならなくてはいけないのです。」

Q. 現在チームとして6ポイントを記録されていますが、これからの更なるポイント獲得のためにはどのくらいの努力が必要だとお考えですか?

「たくさんの努力が必要です。現在、私たちが想定していたシーズンスタートとはかけ離れたところにいます。」

「競争のレベルが非常に高く、5、6チームが0.2秒差以内にいるだけあって、もちろんとても大変な挑戦ではありますが。」

「問題点について語り、解決策を練り、そしてチーム全体としての改善を図るのです。最後のレースの、一番最後のラップまで、挑戦を続けることが私たちのミッションです。他のどのチームよりも努力をしなくては、私たちが目指す場所へは辿り着けないということを、チーム全体で承知しています。」

Q. 新しくシェアホルダーとなるアウディについて教えてください。

「アウディは1月からザウバーのシェアホルダーとなります。そしてもちろん、アウディがF1参戦するにおいて、ザウバーをパートナーに選んでくれたのは心より光栄に思っていますよ。」

Q. いつ頃クルマのボディにアウディのステッカーを見ることができるでしょうか?

「2026年です。完全なパートナーシップが始まるのは2026年で、それまでは別々に活動をしていきます。アウディは今のところ、エンジンに集中しているようです。私たちは次のステップに向けてシャーシや組織構造の改革に力を入れています。」

Q. 今年、ザウバーにアンドレアス・ザイドルが参入しましたが、今のところチームでの様子はいかがでしょうか?

「彼にははっきりしたビジョンと熟練されたF1での技能があります。優しい人柄で、仕事においてとても協力的です。それだけでなく、他のチームメンバー全員とも素晴らしい関係性を築いていて、これからの挑戦に備えるにおいて、これはとても重要なことだと思います。」

このインタビューに応じて頂いたアレッサンドロ・アルニ・ブラビ代表に感謝致します。

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