【ハンガリーGP メディアセッション】小松代表、角田裕毅の質問に“直接答えず”―発言から見えるハースのスタンス
角田裕毅と2027年のハースに関する具体的な発言を期待してこの記事を開いた方には、少し肩透かしとなるかもしれない。
しかし、小松礼雄代表がハンガロリングで日本人ドライバーについて語った内容は、決して無意味ではない。むしろ、その受け答えからは現在のスタンスが垣間見えた。
会見で語られたこと

小松氏のメディアセッションでは、通常通りチームに関する話題が中心となった。
オリバー・ベアマンとエステバン・オコンのセットアップの違い、シルバーストンで投入したアップグレード、マイアミ以降に改善した内部プロセス、バジェットキャップ下での開発体制、さらに近日発表予定の新たなパートナーシップなどについてが語られた。
一方で、角田のレッドブルでの将来や他チームへの移籍、2027年のドライバー市場、自チームの今後のラインアップについては、一切踏み込まなかった。
最後に飛び出した「角田」の名前
セッションの終盤、最後の質問で「角田がチームに加わる可能性はあるのか」と尋ねられる場面があった。しかし、小松氏はドライバー市場について言及することは避け、その代わりにあるエピソードを披露した。
イングランド2部リーグのコヴェントリー・シティでプレーする日本人MF・坂本達裕が、イギリスGP期間中にシルバーストンを訪れていたという。その際、パドックの外でファンから角田と勘違いされ、写真撮影を求められたそうだ。
その出来事を面白がった坂本は、後に小松氏との夕食の席でその話を語った。

小松氏はこのエピソードについて、「それが会話の始まりだった」と締めくくった。
これが、ハンガリーGPの木曜日における角田に関する唯一のコメントだった。
発言が示したものとは
ハースが2027年に向けて角田獲得を検討しているのか、あるいは現在のレッドブルのドライバー事情を好機と捉えているのか――そうしたヒントを期待していたファンにとって、新たな示唆は何もなかった。
小松氏は、日本で自身の発言が大きく取り上げられることを十分理解している。そのため、ドライバー市場ではなく人違いのエピソードへと話題を切り替えたのは、意図的な対応だったと見ることもできる。
沈黙が物語る現在のスタンス

小松氏は先週、ドライバー起用では国籍を判断材料にしないことを強調していた。これは、トヨタとの協力関係においても事前に共有されている方針だという。
そうした中で、今回の会見では角田の名前自体は出たものの、それは移籍話ではなく雑談のひとつとしてだった。
もちろん、「ノーコメント」とだけ答えて話を終わらせることもできた。しかし小松氏は、あえてユーモアのあるエピソードを紹介しながらも、契約や将来については何も肯定も否定もしなかった。
残念ながら、現時点ではハースが角田獲得に向けて積極的に動いていることを示す材料は見当たらない。少なくとも今回の発言からは、そのような意図を読み取るのは難しかった。
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