ピレリ、500戦の歴史を一冊に―記念書籍『A Stir of the Soul』がバルセロナで発表
2026年F1第7戦バルセロナ=カタルーニャGP週末の6月12日(金)、サーキット・ド・バルセロナ=カタルーニャの会議室で、ピレリ財団(Pirelli Foundation)が編纂し、マルシリオ・アルテ(Marsilio Arte)社が出版した記念書籍『A Stir of the Soul: Pirelli’s 500 GPs in the F1 World Championship』の発表会が盛大に開催された。
この一冊は、ピレリ・ヒストリカル・アーカイブからの豊富な資料を含む写真とテキストを通じて、ピレリがF1世界選手権において積み重ねてきた500戦の軌跡を余すところなく祝うものだ。数字はただのマイルストーンではないF1においては、それはドライバーとエンジニアの物語であり、危険と決断の記録であり、観客たちと共有してきた儀式の歴史でもある。その500という数字が、1冊の書物として結実した。

F1を代表する顔ぶれが一堂に
発表会の会場には、ピレリ執行副会長兼ピレリ財団会長マルコ・トロンケッティ・プロヴェーラ氏、F1社長兼CEOのステファノ・ドメニカリ氏、そして元F1ドライバーでピレリタイヤを初めてテストで使用したニック・ハイドフェルド氏が集結した。FIA会長モハメド・ベン・スレイエム氏はビデオメッセージという形での参加となったが、ピレリがF1に提供し続ける信頼性・パフォーマンス・安全性への貢献を高く称えた。さらに、国連事務総長道路安全担当特使を務めるジャン・トッド氏(元FIA会長)も登壇し、モータースポーツと道路安全が交差する視点から語りかけた。モデレーターは著名なF1ジャーナリスト、トム・クラークソン氏が務めた。
トロンケッティ・プロヴェーラ「残るということが、うまくやれている証拠だ」
F1とピレリの関係について、トロンケッティ・プロヴェーラ氏はこう語った。「F1での我々の仕事は、イノベーションへの、そして安全性への絶え間ない取り組みだ。F1のようなユニークな存在の一部であることは、常に努力が求められる」
すでにピレリのF1パートナーシップは2028年まで継続されることが公式に決定しているが、その延長決定についてトロンケッティ・プロヴェーラ氏はこう言葉を選んだ。「『残ってほしい』と言われた時、残るんだ。それは、うまくやれているということであり、物語が続いていけるということだから」長年にわたるパートナーシップへの誇りがにじむ言葉だった。
ドメニカリ氏「F1はイノベーションと安全性の象徴。ピレリはその一部だ」
ステファノ・ドメニカリ氏はピレリとそのチーム、マルコ・トロンケッティ・プロヴェーラ氏をはじめ、ジョバンニ、マリオ、ダリオら全スタッフへの感謝を述べ、F1とピレリが長年にわたって積み上げてきた貢献に深く敬意を表した。「F1は安全性とイノベーションの象徴だ。イタリア企業がこのすべての中心にいることを誇りに思う」と語り、パートナーとしてのピレリの存在感を強調した。
1950年から現代まで—76年のF1史を貫く一冊
書籍の物語は、1950年5月13日にシルバーストンで開催されたF1世界選手権誕生の瞬間から始まる。初代チャンピオンのニノ・ファリーナ、その後のアルベルト・アスカリ、ファン・マヌエル・ファンジオという伝説的なチャンピオンたちから、アイルトン・セナ、ネルソン・ピケ、そして現代のルイス・ハミルトンやマックス・フェルスタッペンに至るまで、コース上の主役たちだけでなく、グランプリという舞台を裏で支えてきたエンジニアやメカニックたちの献身にも丁寧に光を当てた一冊だ。
F1世界選手権は2026年に76年目を迎える。この記念書籍は、その長い歴史とともに歩んできたピレリの足跡を辿るものとして、本物のモータースポーツファンにとって必携の歴史書となりそうだ。
【関連記事】











