ハミルトンの劇的なフェラーリ移籍後、メルセデスにはどんな選択肢がある？
ルイス・ハミルトンが2025年に向けてメルセデスを離れ、フェラーリに移籍するという劇的な決断を下したことは、F1のヘッドラインとドライバー市場に火をつけた。では、メルセデスは後任ドライバーに関してどのような選択肢を持っているのだろうか？
メルセデスは、7度のワールドチャンピオンに輝いたハミルトンがチームを去ることになる大きな空白を埋めるために、難しい決断を迫られている。
先週、ランド・ノリスとシャルル・ルクレールはそれぞれマクラーレンとフェラーリで契約を更新し、マックス・フェルスタッペンはレッドブルと2028年までの契約を結んだ。
しかし、ニコ・ロズベルグがワールドチャンピオンに輝いた後に突然引退した2016年ほど悪い状況ではないかもしれない。
カルロス・サインツ
カルロス・サインツは21世紀最大のF1ニュースの巻き添えを食ってしまった。サインツはシャルル・ルクレールとの3年間のパートナーシップの間、間違いなく最強のフェラーリドライバーだった。とはいえ、ハミルトンが、このF1というスポーツにおいて最も栄誉あるドライバーであることは、少なくとも彼にとって慰めになるだろう。
レッドブル以外で唯一2023年にグランプリを制したサインツは、その株を高騰させた状態で市場に出回ることになる。情報筋によると、サインツはメルセデスのチーム代表であるトト・ヴォルフと良好な関係を築いており、彼のマネジメントチームとメルセデスの間ではここ数年、何度も話し合いが持たれているという。
ストレートスワップは両者にとって理にかなったものだろう。
メルセデスは、これまでF1でドライブしてきたすべてのチームから高い評価を得ており、得点力のある超一流ドライバーを手に入れることができる。また、どのチームメイトとも良好な関係を築いており、それがラッセルでも続かないという理由はない。
サインツにとっては、レースで活躍するチームを渡り歩くことになるが、それは近年、絶え間なくワールドチャンピオンを獲得してきた血統を持つチームでもある。マシンの仕上がりが良ければ、ラッセル相手に好成績を残し、表彰台と優勝を連発できるだろう。
ただ、メルセデスには選択肢がある。サインツも同様だ。情報筋によると、アストンマーティン、ザウバー（アウディになる予定）、アルピーヌ（ルノー時代に在籍）、ウィリアムズが現実的な移籍先だという。
アレックス・アルボン
2023年、アレックス・アルボンはウィリアムズのコンストラクターズランキング7位をほぼ独力で獲得する活躍を見せた。
情報筋によると、彼の複数年契約は2025年末までウィリアムズにコミットするものだが、常に条項があり、メルセデスのようなチームが声をかけてくれば、ロズベルグの後任としてメルセデスに加入するためにウィリアムズとの契約を早々に解消したバルテリ・ボッタスのように、移籍を可能にする方法がありそうだ。
アルボンは今が人生最高の状態だと感じており、今後数年でさらに上を目指せる余力は十分にあるため、現在享受している多くの関心を生かしたいはずだ。
それはウィリアムズにとどまることかもしれない。ウィリアムズは再建と巨額の投資を進めており、アルボンをその旅路で自分たちを形作るドライバーにしたいと考えている。
短期的には表彰台や優勝争いに加わる可能性の高いマシンをアルボンに提供するメルセデスに移籍することかもしれない。
もしかしたら、別のチームかもしれない。少なくとも3チームがアルボンの獲得に興味を示しているようだ。
アルボンと彼のマネジメントチーム、そしてメルセデスには、今後数日から数週間の間に検討すべきことがたくさんある。
フェルナンド・アロンソ
メルセデスはローレンス・ストロールに習って、ワールドチャンピオンを別のワールドチャンピオンに置き換えることもできる（アストンマーティンは2023年、セバスチャン・ベッテルの後任としてフェルナンド・アロンソを起用した）。
そのためにはアロンソをストロールのチームから引き離す必要があるが、ダブルワールドチャンピオンの契約は今年末まで。
メルセデスはラッセルと並んで、このような大きな個性を求めるだろうか？もしチームがそれを望むなら、40代になっても信じられないようなレベルで活躍するドライバーを手に入れることになるかもしれない。
適切なマシンを与えさえすれば、彼はまだまだ先頭で戦えることを証明している。
アロンソはアストンマーティンでのレースを楽しんでいる。マシンのおかげで表彰台争いをそれなりにコンスタントにこなせるようになったことが大きい。しかし、メルセデスのシートという魅力的なものは、一刻も早く勝利の道に戻りたいアロンソにとって無視できないかもしれない。
ダニエル・リカルド
ダニエル・リカルドは以前からメルセデスへの移籍が噂されていた。
もちろん、リカルドは現在レッドブルと契約しており、ワールドチャンピオンに輝いたレッドブルは今季、彼を姉妹チームであるRBに在籍させている。
昨年半ばには手の骨折で5レースを欠場しながらも、F1復帰を果たしたリカルドだが、どれだけ安定した競争力を発揮できるかはまだわからない。
しかし、彼の株は依然として高く、特に昨年のメキシコGPでは、スピードをまったく失っていないこと、マシンからすべてを引き出す能力を持っていることを示した。
仲のいいラッセルとは最高のチームメイトになるだろうし、レッドブル時代のような強さを見せることができれば、メルセデスの強力な布陣となるはずだ。
エステバン・オコン
メルセデスが彼のキャリアを管理していることもあり、トト・ヴォルフはエステバン・オコンの才能を熟知している。
オコンはアルピーヌで一緒に過ごした最後のシーズンでアロンソを上回り、昨年はチームメイトのピエール・ガスリーと互角に戦った。
もしヴォルフが上記の選択肢のどれにも魅力を感じないのであれば、知名度のあるオコンをラッセルとともに起用する可能性もある。
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