バスール代表、冷静に次戦を見据える─ハミルトン初勝利にもタイトル論を一蹴
バルセロナGPでルイス・ハミルトンがフェラーリ移籍後初優勝を飾り、チームに待望の勝利をもたらした。熱狂的なティフォシの間では早くもワールドチャンピオン獲得への期待が高まっているが、チーム代表のフレデリック・バスール氏は冷静な姿勢を崩していない。
今回のハミルトンの勝利は、多くのジャーナリストや関係者にとって意外な結果だった。レース前の下馬評では、メルセデス勢が優勢と見られていたためだ。
ポールポジションのジョージ・ラッセルに加え、その背後には5連勝中と圧倒的な勢いを見せているキミ・アントネッリが控え、6連勝達成という偉業へ挑もうとしていた。
だが、最終的にトップでチェッカーを受けたのはハミルトンだった。アントネッリは終盤に技術トラブルで無念のリタイア。その直前にアントネッリに先行を許していたラッセルが2位に滑り込む結果となった。
この歴史的勝利を受け、ティフォシの熱気は一気に加熱。ハミルトンによる通算8度目のワールドタイトル、そして単独最多記録更新への期待も、パドックやSNSで早くも語られ始めている。
バスール代表「今タイトル争いを語るのは最悪の行動」
しかし、バスール代表は祝福ムードの中でも、タイトル争いへの過度な期待を戒めた。
「その質問に答えるべきかどうかわからない。わずか2週間前までは、すべてが“大惨事(disaster)”のように語られていた。それなのに、1勝しただけで今度はもうワールドチャンピオンシップの話だ。私が今そんな浮ついた議論に乗ることは、チームに対しての最悪の行動だよ」
「僕たちはバルセロナの時と同じ姿勢と集中力を持って、次戦のオーストリアへ向かう。タイトルのことは考えないし、これまでも考えてこなかった。
やるべきことは、すべての細かなディテールを正しく整え、マシンのあらゆる部分からさらなるパフォーマンスを絞り出し、小さな一歩を確実に積み重ねていくことだ。今回の勝利は大いに祝い、楽しめばいい。だがそれが終われば、いつも通り次のレースに向けて準備を進めるだけだ」
25年間の常識は変わった? 今季を左右する“本当の鍵”
バスール代表は、今回フェラーリが予選からポール争いに加われたことを「素晴らしい進歩」と評価。その一方で、現代F1では従来の常識だけでは戦えないと語った。
「これまでの25年間、バルセロナはシーズン全体の戦闘力を測る優れた指標(ベンチマーク)だった。しかし、今のF1は少し違う。
今シーズン重要なのは、バルセロナでどれだけ速いかではない。ここから先、ライバルたちよりもいかに速いペースでアップデートを進められるかどうかだ。それこそが、最終的にワールドチャンピオンシップを左右する決定的な要因になるだろう」
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