ヒュルケンベルグ、チームメイトのマグヌッセンを称賛
F1はモータースポーツの最高峰であり、マシンは息をのむようなスピードで疾走し、大胆不敵なドライバーたちは周回ごとに限界に挑んでいく。しかし、サウジアラビアでのハースは少し違った。ケビン・マグヌッセンが可能な限りゆっくり走るという戦略のおかげで、信じられないほど重要なワールドチャンピオンシップのポイントを獲得することに成功したのだ。
もちろん、これですべてではない。早々にセーフティカーが導入され、チームはマグヌッセンをピットインさせ、ニコ・ヒュルケンベルグを戦線離脱させないという作戦を選択した。その結果、ヒュルケンベルグは順位を上げたが、その代償は後にピットインしたときに払うことになる。
ひとつはポジション争いをしていたウィリアムズのアレックス・アルボンをウォールに押し出したこと、もうひとつは角田裕毅とのバトル中にコースアウトしてアドバンテージを得たことだ。
「8人のドライバーが同時に、10位(1ポイント)を争っていた。」とハースのチーム代表を務める小松礼雄は説明した。
「ケビンには2つのペナルティが課せられたが、彼がポイント争いから脱落していることに気づいてからは、素晴らしい判断を下し、ターゲットラップタイムを刻みながら彼らを抑える素晴らしい走りを見せ、ニコも完璧な走りを見せた。」
マグヌッセンは後続を引き離すためにゆっくり走ることに成功し、ピットストップ1回分のアドバンテージを得た。最終的にヒュルケンベルグがピットインすると、後続を引き離すことに成功。
ヒュルケンベルグは、ランス・ストロールのリタイアを引き合いに出しながら、次のように語った。「かなり嬉しいよ。ポイントを獲得するのは最近かなり厳しくなっていて、上位5台のうち1台が脱落する必要があるからね。今日はそれが起こって、それを活かすことが出来た。」
「セーフティカーでマシンを分けたチームの戦略はとても良かったと思うし、僕自身のペースも良かったし、ケビンもチームの一員として僕のレースを助けてくれた。」
マグヌッセンについては、12位でゴールし、いろいろな意味で彼のほうが波乱のレースだった。
「最初のアクシデントは、(アルボンと)接触するつもりはなかったんだ。壁が自分に襲いかかってくるようなもので、僕の判断ミスで接触してしまった。でも、ペースは良かった。」
「残念なことに、その後また裕毅とのことでペナルティを受けてしまった。でもそのあとは、ニコのためにギャップを作るために、みんなを後ろから引き離す努力をした。」
上位5チームが後続を大きく引き離している今、重要な10位を獲得するのは難しいかもしれない。たった1ポイントかもしれないが、ヒュルケンベルグが言ったように、”ないよりはあったほうがいい”のだ。
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