アロンソ、2027年規則変更でも問題は解決せずと警告―ハイブリッド時代で「ピュアレーシングを失った」
カナダGPのパドックで、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソが現行ハイブリッドパワーユニットを厳しく批判した。FIAが2027年に向けて規則変更を進める中でも「根本的な問題は解決しない」と語った言葉には、四半世紀にわたりF1を見続けてきたベテランならではの重みがあった。
2001年から429戦―F1の変化を見続けてきたアロンソ
アロンソがF1デビューを果たしたのは2001年。今年で参戦25年目を迎える。2005年と2006年にはミハエル・シューマッハを破って2度のワールドチャンピオンに輝き、通算32勝を記録した。
F1を離れていた期間にはル・マン24時間やデイトナ24時間でも勝利を挙げ、2018/19年のWECではトヨタガズーレーシングとともに世界タイトルも獲得。
2021年にF1へ復帰して以降はアルピーヌ、そして現在のアストンマーティンで戦い続けている。
長年にわたりF1の変遷を見届けてきたアロンソだからこそ、現在のパワーユニット時代に対する言葉には説得力がある。
「2014年以降、ピュアレーシングを失った」
2026年仕様の新ハイブリッドパワーユニットは、エネルギーマネジメントの難しさからドライバーたちの不満を招いている。予選ですら全開で攻め切れない状況が議論を呼び、FIAはエネルギー配分ルールの調整や、2027年から内燃機関比率を高める方向での変更を進めている。
しかしアロンソは、こうした対応では根本的な解決にならないと考えている。
「この問題が解決されるには、規則の抜本的な変更を待つしかない。このパワーユニットのDNAは変わらないし、コーナーへゆっくり進入する方が有利になるという特性も続くだろう。来年、何かが根本的に変わるとは思っていない」
また、F1が現在の方向へ進んだ背景についても言及した。
「F1の責任者たちは、常にドライバーの声を聞く姿勢を持っている。問題は、世界が電動化の方向に動いた――少なくとも、電動化へ向かうと信じられていたことだ。それが未来だと考えられていたが、モータースポーツには当てはまらない。モータースポーツは別世界なんだ」
そして、2014年に始まったハイブリッド時代をこう総括した。
「残念ながら、我々は2014年からずっとこの状況にいる。ピュアなレーシングをほぼ10年、あるいはそれ以上失ってしまった」
FIAによる2027年規則変更は一定の前進といえる。しかしアロンソが指摘するように、パワーユニットの基本思想そのものが変わらない限り、ドライバーたちが抱えるフラストレーションは完全には解消されないのかもしれない。
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